死亡後に振り込まれた年金等の課税について

コラム

公的年金は、受給者が死亡すると停止されます。
しかし、後払い方式のため、死亡後に未支給の年金が入金されることになります。
未支給年金等に関する課税関係については判断に悩むポイントがいくつもありますのでここで整理したいと思います。

年金の支給時期

年金は、基本的に年6回、偶数月の15日に支給されます。
各支払い月は前2カ月分の年金が支払われる仕組みです。
例:4月に支払われる年金は、2月分、3月分の2カ月分です。死亡が4月の場合、4月分の支給は6月になります。

未支給年金の課税関係

未支給の年金は、遺族の固有の権利となり、相続財産には含まれません。
これは受け取り人の一時所得となり、50万円の特別控除額を超える場合、確定申告が必要です。

遺族年金や寡婦年金は、遺族への生活保障を目的としているため、課税対象とはなりません。

企業年金や個人年金の取り扱い

亡くなった時点までの未支給分は公的年金と同様の取り扱いです。
しかし、死亡後も保障期間が続く年金の場合、年金の受給権として相続財産となります。

国民健康保険料、介護保険料、後期高齢者医療保険料等の還付

生前に納めた保険料の返金として後に還付される保険料は、相続財産に該当します。

以上のように、死亡後に受け取る公的年金等については、相続財産となる場合、受取人の所得となる場合、非課税となる場合と、異なる取り扱いが存在するため注意が必要です。

この記事を書いた人

ナガオレイコ